キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

ポストまでは徒歩3分

スマートフォンに変えて、いくつかのアプリをインストールして、
仕事の仲間内でも必要なのでLineも始めた。

必要連絡も、共有もできて便利だが、繋がりと、心許した間柄ゆえの「友だち」なのだろう。

つながる手段は手に入れたが、やっぱりせっせと手紙を書いている。
手元に気のきいたポストカードがなくなってきた。
彼女にはどのカードで書こう・・・と選べなくなっている。
カードまで手作りでアレンジして。
全然アナログな私。
ポストまでは徒歩3分。
要でも急でもない。
遠くから手を振っているようなソーシャルディスタンス。

どこにいるのか

covid-19

毎日がその報道ばかり。

家にいるとはいえ、もう感染していて潜伏期かもしれないし、
まったくの無症状でいるだけかもしれないし、
ちょっと鼻息が熱かったり、ちょっと鼻やのどの奥なんかがカ~っとする・・・
なんて怖くなって体温を測ってみるとなんでもなかったり。

体がなまって仕方がないと、やたらスクワットや筋トレしたり。

涙が出て止まらなくて仕方がなかったり。

やたらと子供たちを捕まえては抱きしめたり。

岡江久美子さんの訃報以降か、特にそんな風に過剰に反応している。
今日、朝ドラの「エール」に志村けんさんの姿を見て、またザワンザワンと胸の奥からせりあがってきている。

新聞の大きな見開き半分のファッション誌の広告も夏の装いで
ショッピング欲をそよそよと誘いに来ているのだから。
そう、始まりに急いではいけないけれど、今立っている場所がわからなくなっている。
怖い。
ちょいと背中を押されれば、ブリキ人形のようにトコトコと歩き出してしまいそう。

今とつながる

スマートフォンで写真を撮るときれいすぎてびっくりした。
きれいに映りすぎてびっくりした。
うまく撮れすぎてびっくりした。

だけど、無性に草花を写生したくなった。
20年ぶりくらいに、自分だけの時間を向き合うその植物とだけのために使った。
シダの新芽がまだ蕨の形に巻いている赤くかたいゆっくり伸びをしている様を
周りの先輩のシダの葉が日陰を好んで生えているくせに、
手を体中をうわっと高く広げていっぱい日を浴びようとして万歳している姿がやっぱり好き。
全然手は動かなくて、それらしく書くことは早々にあきらめて、
久しぶりに描けてうれしい~~~~!!!ていう、今、今、今この時間ていう
生きてる私~~~!
つながった快感と勢いと幸せの写生。

この姿のシダも一瞬。
明日、明後日、明々後日にはどんどんこのワラビは開いて違う姿になっている。
今がなくなっていく。
だから、毎日忙しい。
あなた達の姿を描きとどめるのは。

スマートフォンで撮った写真の張り付け方がわからなかった。

遅ればせながら

4月になって、仕事の日数が減り、
また緊急事態宣言によって自粛が積み重なっていくことを見越して
遅ればせながらスマートフォンに変えた。
PHSのおもちゃのような小さな軽い機種が気に入っていたので、不自由もしていなかったが、7月末までしか使えなくなるので仕方なく。
しかも、郵送で初期設定も自分でしなくてはならないとなると、この巣ごもり時期にはピッタリ。

少々疎くても、ゆっくり、慌てず、少しづつ指示に従い操作すれば問題ない。
必要な最低限のアプリもインストールして、少しずつ初心者ユーザーを楽しんでいる。
楽しい、うれしくなるようなニュースがたくさん見れればいい。
ここから何かを発信することができたらいい。
子たちの写真ももうちょっと頑張って撮ろう。

令和2年

去年の今日、子らと一泊の旅に出て、
5月1日新しい元号になった。
その旅の電車の中で、元号予想をした。
みなの願いが一杯。

私    立光
長女   光新
次女   美生

どれも外れたけれど、その発表をアドベンチャーワールドのイルカショーの開演を待っているときに知った。
次女は自分へのお土産で連れ帰ったパンダのパペットぬいぐるみの名を令浜(レイヒン)とした。

良い、新しい時世になりますようにと願った令和を
お互いに優しさと
なにを大事にして選んでいくか、
時間はあるようでないのだけれどよく見つめて良い時代を生きたい。