キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

台風が連れてくるもの

台風18号は、宇治の町には甚大な被害は置いていかなかった。
だけど、いつか住んでいた南の地で大暴れした台風が北上してくるのは毎年のことながら私にとってはしんどい。
何かも、一緒に連れてくるようで。

天気図で台風の位置や、気圧、風速、風向き、降水量、進路などを見る。
台風らしい風の唸る音を聞く、TVで各地の台風被害の映像を見る。
私が住んでいたあの雨漏りや水しみしたあの家、飛ばされた屋根、戸、割れたガラス、家の中の滝、ろうそくの光、怖かったこと、仕事が休みで一息付けたこと。
雨戸の設置や車の避難、台風対策のすべて、停電や断水、台風の事後処理など隣近所の防雨風対策の手伝いやら、屋根の修理をしてもらうまで屋根なしのお風呂だったこと。
いろんなことを思い出してしまう。
あの白飯と切り干し大根の炊いたんあたりから、また、私は台所での作業や献立の決定などいろんなことに支障が出てきて、この台風で心や記憶があの家の台所の私に引き戻されている。

台風も来た、子らの面会交流も話し合わなくてはいけない、産前産後ケア専門員の講座も始まっている、11月からは新しいことも始まろうとしている。
ここらで、つまづきのこと、その障害となったもの、よけたり、飛び越えたり、取り除いたり、つまずいてこけたまま立ち上がれなかったことが何だったのか考えて行こうか。