雲の上は、いつも晴天
飛行機が離陸したつかの間、小さな窓から見えるその山々や海の色が、とてもくすんで曇って見えた。
住み始めたころ、住んでいたころ、帰ってきたいと思っていたころ、
あんなに色鮮やかだったのに。
ドンドン上昇して、雲を抜けて、今、太陽の光を受けて真っ白な雲がまぶしい雲の上。
雲を挟んでこんなにちがった光の中。
私は、旅を終えた。
雲の上は、いつも晴天。
飛行機が着陸したら、いろんな気持ちが薄れて薄まって、忘れてしまいそうなのでたくさんの走り書きがノートを埋めていくのだけれど
こんなにハラハラと涙をこぼしながら飛行機に乗っている人はないだろう。
今日の関西は寒くって雨だと一昨日の予報通りだろうか。
雲の上は、晴天。
雲の上は、晴天。
(思いがけず、関西は晴れ!うれしかった。)