キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

春の参拝

奈良の大神神社三輪山へ参拝した。
頂上まで2000mの山道を。
途中小川のカエルの鳴き声で足をとめて見つけられもしない姿に目を凝らし、
何かに襲われて鳥の羽の散らばって、落ち葉に血の色もある道。
去年歩いた時とは、全く違った事に思いを巡らしながら去年よりもゆっくり歩く。
去年の筋肉痛対策。
子供たちとは8合目あたりでもうすれ違った。
この日はとても風が強い。まとわりついている何かを払ってくれているように。
空気は乾燥していて、晴天。
じわっとかいているはずの汗を風が一瞬にして乾かしていく。
下りの方がより慎重に足運びに気をつける。
来年は秋に来たいなあと思いながら、
やっぱり現世に戻っていくこと、ご神体の聖地から降りていくことを惜しみながら。
この清々しさが、出来るだけ長く続きますように。

この参拝の翌日、
月曜日、両ふくらはぎにブドウ粒一粒大の鉛のような異物感を感じる。
火曜日、水曜日、両ふくらはぎにバナナ一本分の筋肉痛。
木曜日、グリーンピースがふくらはぎの中でコロコロしている。
このふくらはぎの違和感が薄れていくほどに、日常にまた慣れていく。