キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

目分量

目分量はそのままの意味。
目で見て量る適量。

食卓には、一人分ずつ料理を盛り付けた銘々の皿と一汁一菜、
少しの副菜の皿と漬物が並ぶ。過不足の無いような栄養素と分量がそれぞれに合わせて一目瞭然となるように。

ご飯や味噌汁を盛るのは子供らの役目で、
食事の後半大人たちの「ご飯とお味噌汁入れて」の声に
2人の子らが立って行き、よそう人、運ぶ人の役割が決まっている。
よそう人は食べる人に合わせてその分量をよそってくれる。
この冬の何か月か、私は猛烈に食べていた。
私が倒れたら、立ち行かなくなる、仕事も休めないという気負いが私を動かし、
緊張し、体力を落としてはいけないともりもりと食べていた。
春が来て、いろんなことが落ち着いて、少しずつ荷を下ろすことが出来た。
そして体も、食欲や、胃もシフトチェンジしてきていて
皿に盛る量も、よそわれるご飯の量も減らしていかないとしんどい。
カレンダーに書かれている一日の予定も、‘TO DO‘の量も枠内に溢れずに収まっていたらとりあえずOK。
その時間の質量を想像して適量か判断する。

この何日か、よそわれてくるご飯の量を少しずつ減らしてもらいながら今の私の適量を量ってくれている。
しゃもじに乗せるご飯の感触、目で見たご飯の分量、ご飯をよそった茶碗の重さの感覚で、また私のもとに運ばれてくるいつもの量が決まった。