キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

春の歯

春は、体も芽吹き成長する季節なのだろう。
8歳になった次女の6歳臼歯が4本、一斉にめりめりと肉を割るように隆起し大きく生えて生きた。
あんまり遅いのでレントゲンで欠損しているのではないかと調べてもらっていたので、
あることはわかっていたが、やっと生えてきた。
大きな永久歯の前歯を見せて笑う。大丈夫、大丈夫。
でもきっと2人とも、歯の検査と治療の紙をまた学校からもらってくるんだろうなあと、
歯医者の予約が取れないのは困るので、新学期が始まる前に歯のクリーニングと検査に行っておく。

長女は矯正のために撮ったレントゲンに写った良からぬところに埋伏していた犬歯を発見。
2月、外科手術によってそれを摘出した。
1時間ほどで済む手術だったが、上唇をめくりあげ、切開し、骨に穴をあけてその歯を摘出するという工程に恐れおののき全身麻酔で行うことを選んだ。
今はあごを正しい位置に移動させるためのマウスピースをつけるだけの矯正の助走が始まったばかりだが、もう半年もすればワイヤーをつけた矯正が始まるだろう。
次女も始めなくてはいけないが、まだまだ怖がって矯正の意思はないらしいので無理強いはしない。

どこを探しても私に似たところはないのに、あごの小ささだけは似てしまったのだなあと、眠っている顔をまじまじと見て私に似ているところがやっぱりない。
どこをどう見ても元夫側の遺伝子情報ばかりが目につき、寝ている顔が一番かわいくないなと、私は面白くなくてさっさと目を閉じて眠る。
春と言えど、一人寝には冷たい布団がつらくて次女の布団にもぐりこんで次女にだっこしてもらって眠る。
きっと子らは暑いんだろうな、冬よりだんだん寝相が悪くなってきている。
体温調整、いつもバンザイしている子。
布団のスペースいっぱいあるのに次女、私、長女がいつの間にかギュッとひっついて寝ている。
春の寝床が一番好き。