義姉だったこと
時々、義妹だった彼女のことを思い出す。
なぜか、彼女には私が家を出る一年前に、「家を出る決心をしている」と告げていた。
甘ったれた考えもあったろう。
「兄ちゃんはアホや」と、言っていた通り兄ちゃんはアホやったが、一緒にいた私もアホやった。
さりげなく、またはストレートに一発アホな兄ちゃんに言ってくれるのではないかと期待していたのかもしれない。
でも、離れて暮らせば他人ほども無関係。触らぬ神に祟りなし。
彼女は、どう思っているかは知らないが、のどに骨がひかっかっているように飲み込めないものを飲ませたかもしれないな。ほかの毒とあいまって、膿んでいるかもしれない。
今、どうしているか知らないが、彼女にも、自由になってほしい。