キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

スキャンダル

こうして、私の個人的な心の穴に文章を書き、残し、排泄するかのように公開しているブログで、誰かに読まれているということは、今まで書いてきたことも、これから書いて話していくことも、一種の暴露本のようなモノなのだろうなあと思う。
今まで書かれ、出版され、ワイドショーをにぎわせてきたその言葉や、人は、書いた自分自身のために、自身に向けて書かれたものであるし、その時々に言えずにいた、わかってもらえなかった特定の誰かに向けて書かれた超個人的なものだ。
本として残るのも、こうして電波に残すのも罪なことだろうなと思う。

子らを連れて家を出たのも、私たちを知る人たちにとっても、私の人生においてもかなりのスキャンダルだった。でも、それも、その後のことも想定して起こした行動だったので、あるところでは死ぬ瀬戸際の決断でもあったけれど、冷めた冷静な心も残っていた。
ただ想定外だったのは、生きるためというよりは、その家に、その人と一緒にはいられないと逃げた自分の体と心に、想像以上に生きる力が残っていなかったことだった。

こうして書いていくことも、私の側から見たことだからそれだけが真実とはいいがたい。
記憶がピンポイントで誇張されることもあるだろう、
薄れてぼやけて行っていることもあるだろう、
恐怖やショック、絶望、悲しみで記憶が全くない時期もある。
だから、ただの思い出として残すこともあれば、呪いや恨みとしてとどめておきたい出来事もある。
そんな中でも、うれしかったことや、平穏そのものだった時間も思い出したい。