キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

この肌と生きていく

エステの仕事にはいる時間や、曜日はだいたい決まっている。
ダブル、またはトリプルワークの綱渡りの時間移動でこなす日もあるが
それぞれに仕事の内容が違っていて、切り替えるチャンネルをリモコンじゃなくて
レバーでギアチェンジするように電車移動する、階段を上る、
いつも会う人とあいさつするなどしながら、
違う私になる。

エステのお客様もご自分の時間割をお持ちの方が多く、
何曜日の何時と毎週決まった時間に予約される方が多い。
または、仕事のシフトと予約カレンダーとにらめっこして仕事の時間、母、または妻としての時間の隙間にご自分の時間を滑り込ませて。

そんなで、私が入店している時間にお会いする方はほぼ決まっている。
だから、その方たちのご趣味や話し方、肌の調子など大体把握している。
時折、とっても久しぶりに担当させていただく他の時間帯のはずの方の肌に
見て、触れさせていただくと、
「あああああ~~!!とってもキレイになってらっしゃる~~!!」
と、驚きとうれしさでわたしがハッピーになる。


この肌となら、自信をもって、とっても幸せに生きていける。

朝、鏡を見た時、肌に触れた時、お化粧をするとき、
誰かと会うとき、
今日の洋服を選ぶとき、家を出る時、
車のエンジンをかける時・・・
この肌なら大丈夫。
この肌と生きていく。
そう、思えることが幸せだと思う。

サルからヒトへ体毛をなくしていった時、
その肌は、役割はどう変化していったのだろう。
そんな事も想像しながら、また今日も、やわらかい肌に触れさせていただいた。
夏の紫外線を浴び、生理前なんかになればたちまちにくすんだり、
メラニンの影響を感じずにはいられないこの季節だが、
私も、この肌で生きていく。
もう少し笑って、ふっくらとしたいが悪くはない。
が、もっと、キレイになれる。