キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

マスト

バスのほんの数分の到着の遅れで一本の船を乗りそこなう。
その一時間を埋めるべく、速足でできたらしようと思っていた事、
電話での手配やらに奔走する。

そうやって、キチキチに組んだ旅のスケジュールと予算を変更しながら
旅のほとんどの移動の隙間にすべきことをこなしていく。

会いたかった人に会い、もう一度立ちたかった場所に立ち、
あの時の私を呼び出して寄り添う。

今の気持ちや、「もう大丈夫」ということを
友人に話すことで大丈夫だと確認する。
また、その友人の話を聞いて同じように彼女も大丈夫だと安心する。

まだまだ、会いたい友人たちはたくさんいるけれど
彼女たちに立てる小さな波が大きくなることがいいことだとは思えなかった。

私のイメージ通りの最長最短の旅。