呪い
ある男が、女性に呪いのわら人形を送ったと強迫罪で逮捕された。
女性に送ったから犯罪だけど、誰にも見つからないように丑三つ時に五寸釘をわら人形に打ち付けることはいいのだろうか。
どれほど思いつめたとしても、ちょっとやそっとの恨みや呪いは届くものでもない。
私もかつて、家人の洗濯物を北向きに干し続けたり、
枕を西向きに敷いたり、
新品の靴を夜おろしたり、
不吉でしてはいけないと教えられていた事をたくさんしたけどピンピンしてた。
何をしても、言葉ほどの呪いはない。
「君みたいな人間が、
結婚できて、二人の子供が産めたことに感謝しろ。」
「結婚して、あんた人間変わったわ。
悪なった。あんたみたいなうっとうしいモンが出てってくれてほっとしたはるやろ。」
そこまで言わせてしまう私ってなんやろう。
結婚できたいつかの私って、どんなんやったんやろう。
結婚生活で、人が変わるって、何が原因か。
ふと、落ちた時、
この言葉たちがいつも降ってくる。
そして、壊れていった場面の記憶。
一生、つきまとうのかなあ。