キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

きょうようが  ある。

いつ、何かがあったときの待機要員として家にいると
いつもの家事をいつものようにこなし、
季節や気候によって衣食住のこまごまにも追われたりもする。
が、刺激のないそれらに埋もれていくことは幸せであり怖い。

ヨガ教室でのおしゃべりの中で、

「きょうようが ある。って大事なことやなあ。」

と、皆で話した。

「教養がある。」

じゃなくて

「今日 用がある。」

どこかに出掛ける。誰かに会う。見たこと、したことのないことをする。
鍛錬して、上達を続ける。初めての食べ物に出会う。
久しぶりのいつかのことを思い出しに行く。
新しい靴を買う。手紙を投函しに行く。
家にいる私とは違う私になりに行く。
いやな用事も、しなければの用事も、何でもいい。
着るもの一つ、メイクにも、朝の段取りも、晩御飯の献立も一日のストーリーが
できあがていく。
一日一つ、今日も用を、明日の用も楽しみに。