力紐
日頃、エプロンをつけるのは料理をする時くらいだが、
年末は大掃除などあり一日中つけている。
エプロンのデザインにもいろいろあるが、首からかける前かけが苦手だ。
たったエプロン一枚の重みが肩にかかるだけと思いきや、悪霊でも付いたかのような
重苦しさを感じる。
が、エプロンのひもをキュッとしめた時の「さあ、はじめましょう」という気持ちの締まり具合ははずせない。
政子おばあは、畑に行く時も海に行く時も腰にギュウとロープのようなひもを巻いて
力紐と言っていた。「腰を締め上げれば力が入る。」と
ギャルソンタイプのエプロンをギュウとしめて、一年に何度かしか炊かなくなったが
ラフテーを作った。
一年の締めくくり。
ママの得意料理って何?といわれればたくさんはないが、
これは入れてもいいかな。
今年の気候はおかしかった。
暖かすぎた。
いつもは、家に軒先につるして作る干し柿を政子おばあに
毎年末に送っているが、まだできていない。
暖かすぎるなあ、お正月が来るとは思えない。年々。