キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

引っ張る力

お正月に見たテレビ番組で、止まっているトラックを
人がどれぐらいの力で引っ張るのか計測する実験番組があって、
最後までは見れなかったのだけどとても印象に残っている。

まず、一人で引っ張る被験者AさんBさんCさんDさんを計測。
それぞれが渾身の力で引っ張っていた。

それから、Aさんを含めた二人組、三人組、それ以上の複数人で引っ張る時の
Aさんの力を測定。
また、Bさんを含めた二人組、三人組、それ以上の複数人…という風にBさんの力を測定。
CDさんそれぞれ同様に測定したら
ABCDさん達が一人で引っ張ったときの測定値が一番高く、
人数が増えるほど引っ張る一人の力の数値は低くなったというものだった。

自分では、それぞれの回で自己最高の力で引っ張っているつもりでも
無意識では頼る気持ちが出てしまうのかなあ。

確かに、生活の中においても仕事においても、
私しかする人がいない、私の役目だと思うと何をおいても責任感と優先順位を
上げて何時までに、私の納得いく状態でやりきろうとする。
だれかがいると、分担分業、または時間を合わせて共同作業となると
色々なことがぼやけてくる。
オーバーワーク、誰かがいるという頼る気持ちが押し付け合いになったり、
お互いやってくれている、やってくれるであろうという結果、やり残しや、遅れが出ることだってある。

一人で動くこと、決めることの端的さの心地よいことだろう。
もちろんそれは、対話力の乏しさや、協調性の貧しさからくる考えかもしれないが
私という力の範囲内でおさまる事柄についてはその中で最大限の
精一杯をしていられるのだから納得なのだ。

ただ、すごくタイトな親密性の中でのコミュニティほど意思疎通や
感情、状況を推し量り伝え合うことが力を発揮するには不可欠だ、だったと思う。

また、自分の範囲以上の事柄に関しては発信力やたくさんの小さな力が必要なんだなあ。
それをやることの初めてに、まだまだ初めてがいっぱいあることに気が付いて
うろうろと、きょろきょろと、している。

毎日、いつもたくさんの綱を引っ張っている。
ただ、たくさんの綱をいっぺんにもって引っ張るの止めにして
一本ずつの綱を持ち替えて引っ張ることをちょっと学習したかも。最近よ。最近。