喪中はがき
喪中はがきが届いた。
とても爽やかな色合いの花の絵柄だった。
きっと静かにゆっくりと受け止めながら、旅立たれ、見送られたのだろうなと感じた。
その友人に梅干しを漬け込む季節に
うちの梅の実をおすそ分けしようかと連絡をした時、
お父様の何度目かの手術と入院の話を聞いた。
今年はやめておこうかな
という彼女の返事に同感だった。
季節や季節の手仕事に思い出や想いは強く残る。
今年の桜は特別に格段にきれいだった。
去年の桜は一緒に観たなあと、突然お母様をなくされた方がつぶやかれた。
幾年かそうやって桜の季節になる度思い出されるだろう。
わたしも、桜を見るたび思い出すいつかの桜がある。
季節は巡って思い出させる。
少しずつ記憶を薄めながら。
干し柿
今うちの最盛期、干し柿の仕込み。
寒くならないとカビたりしてしまうので、今年は少し遅い仕込みになったかな。
勝手生えで大きくなった柿の木。
10数年、この季節、生りは年によってばらつきはあるけれど、今年は400を超すだろうか。
ほぼ毎晩、40個ほどを洗ってへたを剥き枝をT字にして吊り下げやすくする。
皮をむいて、ビニールテープに7個ほど連ねて干す。
この作業の剥く所を次女4年生が手伝ってくれている。
おしゃべりに加わりつつ、少し夜更かしできるので。
マイ包丁を手になかなか上手に剥いていく。
初めはこちらが見ていて怖いぐらいだったけれど、
スルスルっと。
おもちを丸めるのも上手だし、いいねいいね~~。
どれが次女がむいたモノかなんてわからないくらいしぼんで甘くなっていく渋柿。
体の季節の移ろい
食べんとこう、食べたらあかん!買ったらあかん!
と思いながらも、たま~にどうしても買ってしまうポテトチップス。
うすしおじゃなくて、青のりが好き。
久しぶりに食べたら、塩っ辛くて受けつけなかった。
きっと、もう冬の体なんだなあと思う。
汗もかかなくなって、暖かい飲み物をすすりながら飲むこの頃。
飲む量も減ってるだろうし、体のイオンバランス、塩分濃度調整が味覚にも働いているのだな。すごい。エライ。
先週までの長女中学2年生のお弁当に入れただし巻き卵はいつものさじ加減で焼いて持たせてしまったけれど、今日からはちゃんと味見した。
お弁当とは言え、辛すぎるのは良くない。
夏は麦茶、9月に入ってからは番茶やほうじ茶に変えた。
とすると、歯の色の沈着がみるみると付いていってびっくりした。
暑かったころみたいにごくごくは飲まなくなったが、
乾燥するのでちびちびは何度も飲んでる。
秋からお茶の種類を変えると歯の清掃に行く頻度が頻繁になる。
いろんなことで季節を感じる。
エム
書店内を歩くとまずは新刊の書棚で立ち止まり、
児童書のコーナーへ行く。
長女中学2年生に読んでいて欲しかった本はいっぱいあるが、
その大切な時期は雑多なライトノベルを読み漁る時間になってしまった。
次女4年生は本を読むということが面倒くさがって全く嫌いだが
この頃、眠る前のお布団の中での時間をぬくぬくと自分で読んでいる。
姿勢やら視力云々良くはないだろうとは思うが、
今しばらくは本を読むことが面白いというタイミングを逃したくはない。
小さいころ読んであげた絵本のお気に入りを持ち込んでぬくぬくとやっている。
なんだか恥ずかしいようなとてもストレートで、きゅっと弱いところをえぐってくるようなタイトルの本はなかなか手に取りにくい。
新聞の広告欄に紹介されている本もそれだけで読んだような気になって満足してしまったりしている。
私の本を読む時間が、本を手にとる時間や機会がどんどん減っていっている。
自分の名前に「ありがとう」を唱えると奇跡が起こる! ――心が楽になる39の魔法の言葉(CD付き)
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先日の毎日新聞にこの本が宣伝広告されていて、
自分の名前がとても嫌いだということに改めて気づいた。
この表題の通りにありがとうが言えない。
名前がその人を作っていくと思っているし、とても大事だと思っているが、
自分の名前が嫌いだ。
漢字も、音も。
そして私も。なんならつけてくれた両親も。
そういうことなのだろうな。
占いの先生に、名前の漢字を変えたほうがいいと言われて時、とてもほっとして嬉しかった。
戸籍からは変えてはいないが、日常生活には新しく選んだもらった漢字を使っている。
だけど、音も嫌いなんだな。
で、しばらくずっと名前のことを考えている。
自分に呼びかける時、マサヨだし、イニシャルのM(エム)って唱えよう。
そしてMって呼びかけながらそのエムは笑(えむ)。
私は自発的に自然に笑うのが苦手だ。
楽しいことを考えるのも苦手。
うれしいと感じるのも苦手かもしれない。
M・M・M・・・
笑、笑、笑(えむ)、笑(えむ)、笑(えむ)・・・
これからしばらく私に呼びかけるM。
子たちは自分の名前を気に入ってくれているのだろうか。
これに関しては元夫にとても感謝している。
良い名をつけてくれた。
いつかおばあちゃんになりすぎたら子らの名前も忘れるのかもしれないが、
いい名前だ。