キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

逆さまから見る

エステの仕事をしていると、仰向けのお客様のお顔を頭側から見ている。
その造作から肌のコンディション、毛穴、キメ、筋肉のつき方や癖など観察している。
そしてその目を閉じたお顔の逆さまから見た印象にその個々の性格や生活や生きざまのようなものまで映されている様に、グッと来たりする。

絵を描いていた時、デッサンの狂いを確かめるためや全体のバランスを見るために絵を逆さまにひっくり返して見たり、鏡に映してみたりした。
描いている本人自身が見すぎていると、だんだんわからなくなってきて、
ゆがみやありきたりな表現や自分では凄い革新的なことをしているようなつもりになっていることがわざとらしくてつまらない事だったり、
逆さまにすることが客観的に見る手助けになっていた。

エステの時、目をつむり、気持ちの良いタッチでうつらうつらとされている無防備なお顔は
少女のようなお顔になる方もいれば、
男顔にりりしい方もいれば、
ラクゼーションの時でさえ険しく眉間に力が入っている方もいれば、
赤ちゃんがおっぱいを吸うようにあごを小さくかくかくとさせる方もいて、
ちゃきちゃきと快活で姉御風な方が、とても可愛らしかったり
どのお顔も起きているときどんな方でも、とても愛おしいお顔で目の前にある。

「顔というものほど抽象的なものはない」
と言っていた画家は誰だったのか、本当にそうだなあと思う。

で、「寝ているときのママの顔ってどんなん?」って次女に聞いたら、
「ママ寝てるとき知らんからからわからん。」て。
で、次女に自分の寝顔はどんなんか?と聞かれたが、
「パパそっくりやで」
としかコメントできないほど、まつ毛の生え方や全体の輪郭の線やすべてが似すぎててそれ以上の感想が出なかった。・・・残念・・・・・・・・
そのコメントに想像以上にがっかりさせてごめん。
おもしろすぎる顔をする起きてる時の方がかわいい!好きやで!!と、言っている。