キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

ケチのついたお金

年末の母の骨折からしばらく、家のことや病院通い、仕事も立て込んでいて毎日どう過ごしていたのかわからないような日が続いていたが、
セーブできる仕事は減らし、時間の融通をしていただける仕事は助けていただき、
収入の減は致しかたないと思っていた。
そこへ、飛び跳ねるような元気な文字で「お見舞い」と書かれた蝶結びに熨斗のついた封筒。
いくら入っていたかは知らない。
私には、その文字も、蝶結びの水引きのプリントも、熨斗も、ドンっと突き飛ばされたようなえッという驚きと一緒に嫌な記憶を思い出さされた。

結婚の祝いにといただいたご祝儀袋の中に入っていた9(苦)万円。
何度も数えた10万円の一枚数え間違いかと。
まさかの入れ忘れかと。
でも頂いたのは、父方の伯母姉妹3人組。
3万円ずつ出し合って一枚のご祝儀袋に入れたとか。
それで9(苦)万円。
それが原因ではないのだけれど、何と苦しかったことだろう結婚生活。
忌み嫌う数字の額を堂々と入れるとは・・・
何年も経っているのに、まだまだ根に持ち思い出してはまた苦しむ。

毎日にくたびれて、手取りの収入も減っていたから少額でもうれしいものだったはずだけれど、
それはもう丁寧にお返しした。
蝶結びに熨斗までついたお見舞いのお金は受け取りたくない。
そういうものだ。
ただの包み紙かもしれないが。