キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

夏が嫌いになっていく

一年に一度くらい、遠くにいる前夫のSNSを見る。
今年は怪我せずシーズン終えたかなという確認のような、
今年のお客さんたちはどんな景色と空気を吸っただろうか、
素敵な出会いがあっただろうか。
唯一無二のその一日、その瞬間を私も一瞬そこにいるような気持ちにさせてもらっている。
住んでいたのに、ほとんど知らない景色。

最近のものはパラパラっと、
何年も前の、家族としていたころのブログをさかのぼってさかのぼって
終いまで見ることもある。

そして、そのあと何日かは夕方仕事を終えての帰り道もう暗くなっているのに
熱せられたアスファルトから立ち上る熱をまとった
向かい風が肌に吹き付けながら、

「君みたいな人間が、結婚して子供を産めたことに感謝しろ」
「キミミタイナニンゲンガ、ケッコンシテ コドモヲ ウメタコト二 カンシャシロ」
「キミミタイナ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

と、何度も吹き付けていく。
暑い風なのに、鳥肌が立って、逆立った毛が痛い。

夏には、見ないほうがいい。
夏が、キライになっていく。