キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

潔く方向転換

短大では、美術科で日本画を描いていた。
2年。
1年フリーターをして、
5年間卒業した短大で助手として勤務した。
ずっと、絵を描いて生きていくと思っていた。

出会って、
私の孤独と私自身に正面から向き合う時間が減って、
深く沈んでいくことが減った分、
描くことができなくなった。
彼のこれからの時間に、私を重ねることで大きく方向転換したのだった。
とても、自然で当たり前のように。
とても、描かなくていいという軽やかさと安どもあった。

2人の生活と自然の中で満足だったが、
子供を産み育てる時に、
また、方向転換が必要だったのだ。
彼の仕事を手伝うことをやめるべきだった。
絵を描く事と、彼との生活との両立ができないと判断した転換の潔さを
この時も決断できればよかった。
仕事と、子育て、家事、地域とつながること、どれも満足にはできないことを。

今、また大きな転換期。
両立は目指さない。
一つのことしかできないのだから。
どの一つを選んでも、ごめんなさいをするしかない。