丸餅
今日は毎年恒例わが家の餅つき。
餅つき機でつきあがった餅をみんなで丸める。
おばあちゃんが元気なころは、本家に集まって親戚一同庭で餅米を蒸し、
杵とうすで餅をつき、
おばあちゃんがちぎり分ける餅を女たちが丸め、
私たち小さな女たちもおばさんたちに教えられ笑われながら不格好な丸餅を
一緒に並べてもらっていた。
大根おろしや、黄な粉、あんこを準備して次のもち米が蒸しあがるのを待つ間たくさん食べた。
うちの子たちも、バアバのちぎってくれる餅を小さな手と、去年よりも上手に丸めることのできるようになった手が助けてくれている。
ときどきチョコ餅を作ってつまみながら。
このもち米が蒸しあがる匂いは、
異常に暖かい今日もお正月が来るのだなあと感じさせてくれる。
私の手は、人の体やお顔を触れる手で、パンや餅を丸めるにもとても上手な手だ。
私の手から並べられる丸餅はつやつやと、その表面がぷっくらと張りを持ち光っている。
今年は、来年が真っ白で、輝く一年の始まりになりますように、
と、今までで一番祈りのような願いを込めてその餅たちを丸めた。
今日は大潮、新月。
こちらからは見えない月は、
その向こうで丸い明るく光ってあるのだなあと想像して明るい光を胸に感じる。
並んだその丸餅を眺めながら、
2人の子らをこの世界に迎えようとしていたころのパンパンにはちきれんとしていたお腹が
お月様みたいにピカピカと輝きだしたことを思い出す。
今は時間が作れなくて、ごちそうになってしまったテーブルロールもまた焼いてあげなくては。