ママは右目から泣く
長女に、「最近ママよう泣くなあ」
と、右目から先に涙がこぼれることを発見された。
金曜日、うちの子らはドラえもんを7時から楽しみに観ている。
私は夕飯の準備をしながらチラチラと見たりするから、その日の道具の名前は
わからなかったのだけれど、
スネ夫がジャイアンを怒らせては、先端にバツの形が付いたステッキを
そのたびにジャイアンの口元に当てていた。
すると、怒りの言葉や感情を飲み込んでしまうというものらしかった。
飲み込んで、飲み込んで・・・
飲み込んで、飲み込んで・・・・
とうとう爆発して大きな氷河を粉々にしていた。
悲しい気持ちと、寂しい気持ち、心細かった気持ち、いろんな飲み込んできた気持ちを
飲み込ませていたのは何だったのだろうと
ドラえもんを見ながら笑っている子らに左側の顔を向けて泣いた。
NHKの朝の連ドラの「べっぴんさん」を見ながら
「はよ、主人に言いたいわ~。」
「私も、話したい~。」
と、うれしいことを報告するのを楽しみにしているセリフにまた泣いた。
子供の成長は、その時、という生もの。
そのうれしかった気持ちも、困ったしんどい気持ちも生もの。
それさえも共有できなかった。
声に出せず、のどを詰まらせていた人魚姫のようなあの時は何だったのだろう。
そのドラえもんの道具のステッキを自分に使っていた私。
爆発というより、泡になった。
子らが好きなアニメはいっぱいあるけれど、
私は「おさるのジヨージ」の黄色い帽子のおじさんが好きだ。
あんなお母さんいいなあ。
サザエさんみたいな、クレヨンしんちゃんのみさえかあちゃんもいいなあ。
そろそろ働くママのお手本みたいなアニメのママが登場しないかなあ~見たいなあ~。