キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

穴の中から、外から

思いがけず、いつもの穴に長く落ちてしまった。

あ、これ気になる。
なんでやろ?
ちょっと、ちょっとそれはないやろ!!
これは大事に刻んでおかねば・・・・・・・というような最近つついた穴ではなく、
幼い時からの育ちの中の、記憶の穴というものか、
避難のために掘った穴が、はまる度に深く深く掘ってしまって
はまる度により沈んでいくような穴。
出口さえわからなくなる重たい穴。

うつ状態にあったとき、
その穴がどういう形状になっているのか、
いつ頃から掘られた穴なのか、
その穴を外側から、内側から見る助けになったのは精神科での認知療法
カウンセリングを積み重ねることだった。
そして、長女の通う小学校のカウンセラーとの会話。
そして、女性の夢を形にしたい宇治の起業相談COCOチャレの相談員さん。

精神科の受診を決心するのはたやすいことではなかった。
精神科と言う科の印象や、世間体のようなモノや「私が・・」と言う受け入れがたいものを越えることが。
でも、その穴の深さと闇の濃さを他人に話すという行為が医師と言う役割の人にしか託せなかった。

学校のカウンセラーには、長女との関係や状況、子育てを話しながら、子供の悩みを
話しているようで自分の言葉の中の本心や、つまずきの理由をとても上手に気づかせて
「じゃあ、次こんなことがあったらこんな風にしてみよう」とか
関わりやすくなるように私の言葉の中にヒントや答えを自分で探させてくれる。

COCOチャレの相談員さんは、しっかり私を見据えてくれて、
急がせずに、必要なこと、方向、間違っていること、無駄なことを指摘し、
私の進みにくい歩みの理由をみすかしていらっしゃる。
いつも笑ってらっしゃるけれど、いつも緊張する。
厳しくて、優しい。
だから、甘えずに頼りにしている。

アロマのスクールに通っていた時の講師の先生は、
「自分の心の棚卸のために月1でカウンセリングを受けている。」
と言われて、あ、いいんだ。誰かに聞いてもらって、頼って。
と、すごくその一言が楽にしてくれた。

今は、精神科に行くのは何か月かに一回になった。
学校のカウンセリングも学期に、1、2回。
COCOチャレは、宇治にはたくさんの事業をやりたいという女性が多いのと、
この相談員さんへの信頼が厚くてとても人気なので2か月に1回ほどしかとれない。
だから、これらを組み合わせてやっとこさ前を見ている。

穴で、じっと嵐が過ぎるのを傷つかないように待って
闇を見続けて何も感じないようにしてきた幼いころの私、もう少し成長した私、
たくさんの私を穴から出すのは難しいが、穴に向かって出口はこっちやで~と
出口から崩していくしかない。
中は深い。