キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

青い天使からの初切符

梅雨ど真ん中を過ごした重たい体が、
突然やって来た夏の日差しを待ってましたと
家じゅうのシーツやカバーなどを洗濯し、一気に乾く洗濯物と一緒に軽くなる。
やっぱり太陽があるっていいな~なんて言いながら
「暑くなりましたね~」なんて会う人会う人にあいさつする。

そして今日のヨガは気持ちよかった~。
一週に一回の一時間ほどのヨガだけど、続けるということは体が呼吸を、
体の使い方を少しずつ覚えていくということだ。
心と体を自分のためだけに使う贅沢。

ヨガの後の友人の「お昼食べてく?」の誘いを辞退し、
今朝初めての幼稚園のお泊り保育に出掛けた次女のことを思いながら
閑静な住宅街の道を運転していた。
すると進行方向十字路の手前左に路駐車、十字路の向こう進行方向右にも路駐車。
すっと、左の路駐車の横を通り過ぎた時、前方で赤い棒を振った青い服の青年を見つけゆっくり止まった。
「こんにちは~。」
自分でも最高の声で、最高の笑顔であいさつしたと思う。
青年は、
「こんにちは、今のところ一旦停止って知ってました?」
と、言った。
「え、ホントですか?路駐車があって気付きませんでした。」
「2点の減点です。左へ曲がって停止してください。」
と、その青い服の青年は言った。

左へ曲がって停止した時初めて、その青年が交通課の警官だと認識した。

私の免許書を見て「ゴールドですね」と言いながら、7000円の納付領収書を書き、青い反則告知書を書いている青年警官の手の、きれいに切りそろえられた形のいい爪を見ながら
やっと、自分が交通違反で罰金を科せられ、20年以上のドライバー人生の初めての切符というものをきられている現状を把握した。

ただ、ずっとそのきれいな手を見つめていた。

そして、じわじわと、運転というものをする気持ちや体の状態のことを真剣に考えた。
この青年警官は、青い服を着た天使。神様からの警告の使い。
ヨガで副交感神経全開のふぬけが運転してはいけない。
しかもうだるような夏日、子のお迎えの心配もしなくていい。
訪問の仕事をしているのだから車の使用のリスクは大きい。
20年もの無事故無違反のゆるみが戒められて、これからの運転への安全と緊張を促されたのだ。大きな事故を起こさない前に気づかされて感謝しよう。
ヨガの後は近くにいる何でも話せる友人に甘えて昼食を一緒に取る時間を楽しんでもいい。
悩みも、近況も、楽しいバカ話もお互いにとって栄養になる。

ああ~~。これって、ルッキズム(ルックス至上主義)かな~。
これが青年警官だからそう思えたっていうのもあるんだよね~。
オジサンだったらこう思えなかったかも。
警察もうまいことやるな~かわいい青年イケメン警官を使うなんて。と思う。
私が悪~ございました。と、2点減点お受けしましたよ、オバサンは。いえ、お姉サンは。

そして、家の者、家族にはこの事言いません。
これでもかと地の底までたたきつけられるほど言われますから。

そして、キツツキはこの穴に「王様の耳はロバの耳~」とやるのです。
自分で解決できたことですから、何もかも言わなくてもいいのです。