節分の玄関
節分。
我が家のじいじの誕生日も近いので
恵方巻というより手巻き寿司でお祝いもかねている。
長女は学校での食育の時間に習ったのか、
真面目に西南西に向かって無言で、
長く、細くまいたネギトロ巻きにかぶりついている間だけは
静かだった。
今年は次女が幼稚園で作ってきたお面をかぶって子鬼の役を買って出た。
「鬼は~外!」の豆飛礫にひるんで泣きそうになりながら、
玄関から逃げては戻ってキャッキャッと繰り返した。
玄関に並んだ靴の中には豆がいっぱい。裏返してトントンと出したつもりでも
明日、靴の中でミシリとつぶれる節分の後の朝。
玄関の並んだ靴は、行儀よくそろっている。
「あんたが、上手にしつけられたのは行儀よく靴がそろえられることだけやな。」
ほんとにそれだけのような気がするし、それだけじゃないと一生懸命探してみる。
そして、それを言われた私の気持ちを探している。