キツツキの穴

日々つついた穴を埋めたり、のぞいたり、もっと深く大きくしてゆく穴掘りメモ。

義姉だったこと

時々、義妹だった彼女のことを思い出す。なぜか、彼女には私が家を出る一年前に、「家を出る決心をしている」と告げていた。甘ったれた考えもあったろう。「兄ちゃんはアホや」と、言っていた通り兄ちゃんはアホやったが、一緒にいた私もアホやった。さりげ…

写真を見る事

3月、元夫と暮らしたその家に行った。飛行機と高速艇を乗り継いで、家での滞在時間30分。その日の最終便の高速艇で島を出なくてはならなかったから。とっても淋しい時間だったから、30分でちょうどいいくらいだ。本当は、新しい女と始めた生活に一枚とて残し…

一番うれしかったこと

今まで、一番うれしかったことはと、思い返すと長女が自転車に乗れる姿を見た時。次女の出産で実家の家の前で練習に付き合ってはいたが、重い大きなおなかで寒い季節に外での練習はきつかった。2人してあきらめた。次女を産み、自宅に戻り、私は練習に付き合…

スキャンダル

こうして、私の個人的な心の穴に文章を書き、残し、排泄するかのように公開しているブログで、誰かに読まれているということは、今まで書いてきたことも、これから書いて話していくことも、一種の暴露本のようなモノなのだろうなあと思う。今まで書かれ、出…

タルトタタン

連休3日間を台無しにした台風18号は、日曜日、思ったようには雨が降らなかった。予報では一日雨で、当初風も強い予報だったので予定していた用事はすべて中止の連絡だった。家で、久しぶりにゆっくり過ごした。秋物や冬の衣類が子らの体に合うか衣装ケースを…

台風一過

台風18号は宇治の町を風の音で怖がらせはしたが、翌朝は「空も街もきれいに洗い流しておいたよ」とでもいうようにさわやかにピカピカした罪のなさをしていた。所かわれば、川は氾濫し、町は冠水し、家にも浸水し土砂に流され、いろんなものを失っているのに…

台風が連れてくるもの

台風18号は、宇治の町には甚大な被害は置いていかなかった。だけど、いつか住んでいた南の地で大暴れした台風が北上してくるのは毎年のことながら私にとってはしんどい。何かも、一緒に連れてくるようで。天気図で台風の位置や、気圧、風速、風向き、降水量…

白飯と切り干し大根

「仕事して家に帰ったら、白飯と切り干し大根のたいたんだけでした。」そう、一歳そこそこの子がいる男性が言った。その言葉の中の不満に、ざわッとした。その妻のことを想像した。冷蔵庫の中はほかに食材はなかったのだろうか。子がぐずって、作れなかった…

台風に願う

離婚家庭の面会交流というものに毎回、うちの場合は年に3回くらいのシーズン頭も、心も悩ませる。まず、この面会交流という呼び方もしっくりこない。私にとっては前夫(何度も結婚することはないだろうが全部ひっくるめて元夫)は、子らにとって元父とはなら…

この肌と生きていく

エステの仕事にはいる時間や、曜日はだいたい決まっている。ダブル、またはトリプルワークの綱渡りの時間移動でこなす日もあるがそれぞれに仕事の内容が違っていて、切り替えるチャンネルをリモコンじゃなくてレバーでギアチェンジするように電車移動する、…

お同い年

TVを見る時間はそうはないのだけれど、なんとなくボ~っとしたい時など連ドラ予約してある朝ドラや倉本聰のやすらぎの郷などを見たりする。何がいいって15分という細切れのちょっとボ~っとする時間が良い。ドラマのその回の出来事の中で、自分の親が、自分…

近視

長女が視力検査にひっかかったのと、私の左目にものもらい。2人して眼科へ行った。20年ぶりかに視力検査をした。隣では長女も視力検査。私は申し訳ないくらい見えて見えて両目1.5。が、長女は0.6。私のものもらいは点眼薬で10日ほどで治るが、長女の近視…

治療中

2人の子らが、初めて歯の治療に通っている。長女は、矯正しなくちゃいけないのだけれど、本を読む姿勢やらなんやらが悪すぎて未だに決心がつかずにいたら、歯石のクリーニングや奥歯のシーラントを処置された。また次女は、この夏休みの不摂生、歯磨き習慣や…

生☆

ここへいらっしゃるお客様はほぼ50代以上。お顔の造作がどうこうじゃなくて、肌を毎朝、毎夕鏡で見、顔を洗い、触れ、メイクし、その日一日をどんな気分で過ごすか、また、どんな気持ちで一日を終えるか、とても、肌を通して敏感に生きていらっしゃる方ばか…

新☆

もう少し書こう。このエステのお店は長いこと新生薬局という名で、黄檗駅前に古くからあった新生市場の中にあった。子供のころはこの市場へ豆腐や魚や、乾物屋、ケーキも布団も金物も何でもおつかいに来ていた。でも、だんだん淋しくなっていって、黄檗駅前…

肌☆

もうちょっと、続けてこの店のことを書いておこう。お客様がエステを受けられた後、スタッフ手づくりのお菓子をお出ししている。私に写真を撮るという習性がないので、また写真は無いのだが、先週は私の当番で、一週間わが家で育てているレモングラスのチャ…

美☆

別居して、子らを育てて、生活して、一人になっても働くこと一生老後もなく働くなら、自営業、手に職だろうと。以前家に出張で来てもらったアロマセラピーが忘れられず、同じように、家から出ることの難しい人たちにこの癒しと労い、勇気づけなどを届ける仕…

急募!!から一年

今、パートとして働いているお店に入って一年になる。超音波エステの小さな店だ。去年の7月、8月、店の外壁に大きく、かなり切実に見えた。「急募!!スタッフ募集!!」そこの店長は、小学校1年生時代からの同級生で、中学進学からしばらく疎遠になっていた…

女の職業欄

美短大を卒業して、絵をかきながらその卒業した短大に助手として拾っていただき、勤めながらバイトし、絵をかきながら過ごし、そこをやめてからも、定職、正社員とはならずパートやバイトでつなぎながら絵をかき、絵で食べていくということがイメージできな…

おかえり、修学旅行

仕事の休憩時間、もう秋の風、秋の日差しが気持ちいいなあと勝手口から道路を眺めていると大きな観光バスが通りました。「あ、修学旅行から帰ってきた~~!」と、道に出て、バスの窓から疲れたような、寝ぼけたような顔や、かしましくおしゃべりしている子…

修学旅行へ

長女6年生が、修学旅行で2泊3日淡路島へ行っている。海洋体験、海浜観察、砂の造形など海にちなんだ修学旅行。天気一番にもかかわらず、毎年その体験達が開催されるのか気をもまされる。今や、メールやホームページでリアルタイムで報告がされ、様子を知…

冬瓜スープ

八月の最終日、今年も何度作ったか、今年の夏の最後にと冬瓜のスープを作った。結婚前は冬瓜は、夏の幕の内に控えめに添えられている涼しげな色をした薄い味付けの煮物しか知らなかった。結婚してからは、近所のおばあたちから、自分の畑でとれた冬瓜を一つ…

水色のワンピース

職場は近くだし、ユニフォームもあるし、でかけると言っても気を張るようなところへ行くわけでもないし、もう、何年も必要なもの以外、自分に洋服を買っていないような気がする。今年、ブラブラと子らと時間つぶしに入った店でインド綿の優しい軽い肌ざわり…

夏休みの宿題

やっと、夏休みが終わる。私は、仕事に行くし、子らは退屈で仕方がなかっただろう。宿題も、6年生ともなれば6回目。もう口出ししようにも、自分でやると言う言葉を信用したが全然、何も、やってなくてここしばらく毎晩夜なべで、後1日で夏休みが終わる。…

まるで、ウニだな

前夫のSNSをパラパラと見ていて、急に今の奥さんと新しい子の写真があった。あるはずのないものと思っていた自分が、ひどく狼狽したようで、また冷静だった。顔の造作には興味がわかなかった。ただ、どんな肌質をしているのか、その血肉を包んだ皮膚のそ…

夏が嫌いになっていく

一年に一度くらい、遠くにいる前夫のSNSを見る。今年は怪我せずシーズン終えたかなという確認のような、今年のお客さんたちはどんな景色と空気を吸っただろうか、素敵な出会いがあっただろうか。唯一無二のその一日、その瞬間を私も一瞬そこにいるような…

サヨナラの返事

ひと月ほど前、いつかの友たちにもう、またねという会う約束のない別れの手紙を送った。そして、その彼女たちの一人から返事が来た。水面に今朝咲いて落ちたばかりの軽やかにただ浮かんでいるだけのような、どこかに旅立っていくような、自分がどんなに綺麗…

雲  揚羽  我  可燃性

毎日新聞を購読している。 季語刻々の俳句の記事に7月25日に紹介された句。雲が湧く 揚羽もわれも 可燃性 谷 さやん いつの日か、ヘゴの木に張り付けられた揚羽の羽。蒸し蒸ししたその亜熱帯の地で、原始の木ヘゴ(私)に張り付けられたアゲハ(娘)。そ…

おしろいばなのにおい

いつの間にやらもう立秋。夏休みは、子らの生活リズムを崩壊させないように朝の時間、自習の時間、銘々の自由時間、昼食までを一緒に取ってからの出勤にしている。仕事を終えて家路につくのは7時過ぎ。家から徒歩10分ほどの距離。夏休みが始まったころは…

半年という時間

半年。別居して5年、昨年末に離婚して半年が過ぎて、そこに住んでいた頃の子育ての戦友たちに、「またね」のないお別れの手紙を暑中見舞いに乗せて送った。やっと、言えた。感謝を込めて、お互いのエールも込めて。一週間に一回のヨガに通い始めて3年ほど…